トレードの中で絶対しなければならない事。
それは損切りです。
FXの書籍やサイトなどでも損切りが出来ない人は、トレードで勝つことが出来ない!と書かれていると思います。
これはFXに限らず、株や先物取引、その他の金融商品全般に言える事ですよね。
しかし、誰もが感じているように、必ず損切りをすれば、勝てるわけでもありません。
損切りについて、考えて行きたいと思います。
なぜ損切り貧乏になってしまうのか。
損切り貧乏の言葉から連想できるように、損切りが多いため、資金が増えないという事です。
「みんなが言っているように、損切りしても勝てない!」と言う方もいるかもしれませんが、損切りをすれば良いと言う物でもありません。
少し考えてみましょう
損切りのポイントの根拠がない
損切りを設定する時に考えるのが、損切りを固定幅でする方法と、その時の相場の動きで損切りをする方法が有ります。
損切り幅を固定したい人は、損切りの金額を一定にしたいため、損切り幅も金額に合わせて決めていると思います。
しかし、その損切り幅は、トレーダーの都合でしかなく、相場とは一切関係ありません。
時間足を関係なしに損切り幅を固定してしまうと、利益が出る場面で、損切りに引っかかる可能性があります。
損切りの幅は、エントリーをしようと思ったチャートの、時間足に合わせて損切りの設定をしなかればなりません、
損切りの金額を一定にしたいのであれば、根拠の有る損切り幅を設定し、取引ロットで調整したほうが良いと思います。
ロット調整は以前記事を書いているので読んでみてください。
損切り幅を狭くして、損失を減らそうとしてしまう
損切りポイントを設定する時にどこに設定していますか?
損失を抑えたいがために、エントリーポイントの少し下に、損切りポイントを置く人がいます。

為替レートは買い手と売り手がぶつかりながら、為替レートを上下させて更新して行きます。
損切りを大きくすれば良いわけではないですが、損切り幅が狭すぎるため、少しの値動きのブレでロスカットされ、勝てる勝負を負けで終わってしまう場合が有ります。
どの世界でもそうですが、リスクをある程度許容しないと、勝負には勝てません。
エントリーポイントの思い込み
少しの値動きで、エントリーをしてしまう人がいます。
よくあるのが、何かのニュースやなにかの発表が有った時に、一時的に為替レートが跳ね上がる事が有ります。
乗り遅れまいと、ローソク足が伸び切ってしまっている所で、ポジションを取ってしまい、後に他のトレーダーの利益確定に巻き込まれて、損切りになるパターンが有ります。
急騰、急落時の飛び乗りは、たまに上手く行ってしまうと、それが頭に刷り込まれ、失敗を繰り返すことがよく有ります。
正しい損切りポイントを考える
極端に言うと、損切りをどこに設定するのかは自由です。
しかし、収益を上げるためには、利益と損失と勝率を考えなくてはなりません。
どのような事がポイントになるのでしょうか
節目になるポイントを探す。
損切りは、どこにでも自由に設定できます。
しかし、どこに優位性が有るのかを考えれば、損切りを設定をする場所が見えてきます。
例えば上昇局面の時、押し目を付けながら為替レートが上昇していきます。
押し目は買い手と売り手がぶつかり合い、買い手の数が多いため上昇したわけです。
押し目が節目となり、この節目を下抜けると上昇トレンドが終わると言われています。
これはダウ理論と呼ばれ、チャールズ・ダウが提唱した相場理論で100年以上前から言われています。
現在のテクニカル分析も、ダウ理論をベースとしているので、無視はできません。

上昇し押し目をつけるたびにロスカットポインををずらせば利益を伸ばすこともできます。
リスクリワードを考える
リスクリワードとはリスク(損失):リワード(利益)の事です。
リスクリワードで一般的なのが1:2でしょうか。
例
損切り3万円:利確6万円
10回トレードして勝率が50%でもリスクリワードが1:2だったら、単純に考えて、負け15万円、勝ち30万円。
リスクリワード1:2ができれば、10回中5回負けてもトータル15万円の勝ちと言う事です。
損切りが怖い人も、エントリー前に、損失以上に利益が出るトレードを計画すれば、ある程度の損失も許容出来ることを分かってください。
そのためには、エントリー前に、損切りのポイントと利益がどこまで伸びるのかを、チャートを見ながら、推測しなければなりません。
例えばpipsで考えると
利益幅(pips)÷損失幅(pips)=損益率
60pips÷20pips=3
リスクリワード1:3です。
あなたの勝率はどれくらい?
一番大事なのは勝率です。
勝率の計算方法は
勝ちトレード数÷全トレード数×100=勝率%
例
勝ち100回÷総トレード数300×100=勝率約33%
勝率50%でも、リスクリワードが良ければ、利益が出ると書きましたが、勝率50%を出し続けるのは結構難しいです。相場が合わない時は、勝率が下がってしまう事が有ります。
そのため日頃から、勝率と利益を伸ばす研究と努力が必要です。
損失ををコントロールする
損切りは実損を確定してしまうため躊躇してしまう人がいます。
本来ならば、傷を広げる前に、損切りをすれば、改めて挑戦出来るのに、損失を受け入れることができずに塩漬けしてしまい、再挑戦が不可能になってしまう人がいます。
エントリー後に損切りの逆指値を置く
自分で損切りをしようとすると、躊躇したりすることが有ります。
躊躇したがために、損切りができなくなる程の、含み損が発生し、身動きが取れない状態になり、相場から退場する人が後を立ちません。
損切りが出来ない人は、覚悟を決めて、エントリーした後に損切りの逆指値注文を入れて、機械的に損切りをするようにした方が良いです。
金曜日にすべてのポジションを決済する
土曜、日曜日は基本的に相場は休みです。
相場が開いていない時に、相場を動かすような事件や世界情勢の変化で、週明けに大きな窓を開けて為替市場が始まる場合が有ります。
その時に、保有しているポジションに対して、マイナスの方向に窓を開けると、致命的な損害をこうむる場合が有ります。
少ないロットで長期取引を考えている場合は、問題は有りませんが、デイトレードのように、大きめのロットでポジションを、持っている人は、必ず金曜日にはポジションを決済したほうが良いと思います。
まとめ
損切り貧乏になっている人は、ロスカットポイントは間違っていないか、想定利益幅と損切り幅は問題ないか、確認してみてください。
エントリーしたポイントと、損切りしなければ行けない節目を考えてトレードすれば、無用な損切りも減りますし、以前なら損切りになっていた場合でも、利益で終わるかもしれません。
そうすれば、納得の行く損切りが、できるようになると思いますよ。