移動平均線とは、一定期間の終値の平均値を線でつなげたものです。
例えば20MAは、過去のローソク足20本の終値の平均値を線でつなげて描画したもです。
種類はSMA(単純移動平均線)、EMA(指数平滑移動平均線)、WMA(加重移動平均線)の3種類が有ります。

上の画像はすべて20MAを表示させています。
SMA(オレンジ)、EMA(赤)、WMA(青)です。
一般的に使われる、SMAとEMAを覚えておけば問題はありません。
違いは、SMAは値動きに合わせて、まったり動く。
EMAは値動きに合わせて、敏感に動くと、考えてもらえれば良いでしょう。
細かな動きなどが違いますので、トレーダーの好みで使い分けます。
難しく考える必要はありません。
移動平均線は、誰もが初めに使う、テクニカル指標ではないでしょうか。
それだけに分かりやすく、使いやすいという事です。
移動平均線を使ってトレンドを把握する。
移動平均線は、単体ではあまり使われません。
2本から、3本と複数本をチャートに描画して使います。
短期+長期か、短期+中期+長期の組み合わせで使われることが多いです。
例
20MA+200MA
20MA+75MA+200MA
数値に関しては、トレーダーから、よく意識される数値を使います。
この組み合わせでわかるのは、トレンドがアップトレンドなのか、ダウントレンドなのか、判断の目安にされます。
例えば
20MAと75MAと200MAの上にローソク足が推移していればアップトレンド。
200MAと75MAと20MAの下でローソク足が推移していればダウントレンド。
もっと単純に
200MAより上はアップトレンド、下はダウントレンドと、もっと簡単に考える人もいます。
トレンドラインや水平線は、使う人によって引くラインが変わってきます。
自分では、このラインが意識されるだろう、と思っていても、他の人は違うラインを引いて、全く違う場所で為替値が反応することが有るのです。
移動平均線の良いところは、誰が使っても数値さえ同じだったら、ラインの描画は同じです。
移動平均線と相性の良い使い方
移動平均線の、基本的な使い方として「ゴールデンクロスしたら買い、デッドクロスしたら売り」と言うのが有りますが、あまりオススメできません。
移動平均線がクロスすることは多く、だましが多いのです。
そのせいで、移動平均線は使えない説が出るくらい、評判がよくありません。
しかしクロス以外に使うと結構ハマったりします。
例えば下の画像を見てください。15分足のチャートです。

20MA(オレンジ),75MA(赤),200MA(青)をチャートに表示させています。
チャートを見ると、きれいにダウントレンドが形成されています。
丸で囲んでいる所を見ると、75MA辺りで何回かローソク足が弾かれているように見えませんか?
少し値を戻して、200MAにも反応して下落していますよね。
下の画像は上位足の4時間足です。

ちょうど、直近の押し安値を下に抜いて下落している最中です。
15分足では75MAが戻り売りのポイントととなっています。
ローソク足が75MAにタッチして、上髭が付いたローソク足が確定したら次のローソク足でエントリーする売りのロジックができます。
このように移動平均線が意識され、反発した際にエントリーポイントになることが多々あるのです。
移動平均線で人気の有るパーフェクトオーダー
移動平均線はゴールデンクロス、デッドクロスはダマシが多いと、説明しましたが、似たような手法で人気の有るものが有ります。
順番に短期>中期>長期と、完全に並んだ移動平均線を、アップトレンドのパーフェクトオーダーと言います。
ダウントレンドのパーフェクトオーダーは長期>中期>短期です。
SMA、EMAのどちらかは特に決まっていません。自分で好きな方を選んでください。
下の画像を見てください。順番通りに移動平均線が並んでいます。

これはアップトレンドのパーフェクトオーダーです。
基本的な使い方は、パーフェクトオーダーが出たら、そのトレンド方向にしか、売買をしないと言うものです。
例えばアップトレンドのパーフェクトオーダーが継続している限り、買いのみでエントリーをする。
売りは、その逆の手法にです。
エントリーポイントは移動平均線にタッチして反発したらエントリーとか、直近の高値、安値を抜いたらエントリーなどいろいろなエントリー方法が有ります。
それだけ人気の手法なんです。
移動平均線の弱点
- レンジになると全く使い物にならなくなる。
- 移動平均線のラインクロスは当てにならない。
などが有ります。
しかし移動平均線は、補助的に使えば、とても優秀なテクニカル指標だと思いますよ。
まとめ
移動平均線は単純で、視覚的にわかりやすく、使いやすいテクニカル指標です。
値動きがハマれば、優秀な売買シグナルとして、とても重宝します。
MACDなども移動平均線から派生したテクニカル指標で、移動平均線との相性もよく、組合させて、使っているトレーダーも多くいます。
使い方によっては、強い味方になってくれるでしょう。