FXトレードでだいじな事は、待つこと・トレードルールを守ること・資金管理をすること、ではないでしょうか?
その中でも、プロトレーダーが口をそろえて言うことは、資金管理を必ず行う事と、口を酸っぱくして言っています。
書籍や、インターネットで調べても、資金管理に関しては必ずと言って良いほど記載されていて、いかに重要な物なのかが分かります。
資金管理とはどのような物なのか、考えて見たいと思います。
損失を固定してトレードをしてしまう人へ
書籍やネットサイトでもFXトレードの説明をする時、多くの人たちが「損切りは10pips下に置くとか、損切りは20pips位は余裕を見る」など、損失を限定して話している人がいます。
その固定された、損失幅は経験値から算出した数字なのでしょうか?
個人的に、スキャルピングの場合は、数pips単位で売買しているため、損失幅を固定したほうが良いと思います。
しかしデイトレードやスイングトレードなどはどうでしょう?
根拠のない損切り設定は、かえって成績が悪くなってしまいます。
根拠の有る損切りで、損失を固定するためには、トレードのたびに、取引ロットを調整するしかありません。
エントリーする前に損切りポイントを決める
損切りポイントの決め方ですが、エントリーをした根拠を考えなければなりません。
下の画像を見てください。
短期的に下落していましたが、直近の高値を更新し、安値を切り上げて来ました。

そのまま青い水平線をブレークアウトしたら、ロングでエントリーをする、ロジックを考えます。損切りは、直近安値のすこし下に設定します。エントリーポイントから69pips下です。
エントリー後に赤のラインを下に抜けたら、安値更新してトレンド転換するのではと考えました。
このポイントが、私が思うロスカットラインです。
このような感じで、毎トレードごとに、エントリー前にロスカットポイントを決めます。
資金に対する許容損失率で資金管理をする
トレードをするうえで、大切なのは資金を守ることです。
そこで、資金をベースにした、損切り設定方法を説明したいと思います。
損失を決定する際に、資産に対して許容損失率を決めます。
そこで、よく使われるのが2%ルールです。
これは書籍「投資苑2」や「ラリー・ウィリアムズの短期売買法」など、多くのトップトレーダーが実体験で得た、破綻しにくい数値となっています。
計算方法ですが
口座残高×2%÷損切り幅÷為替レート=ロット数
例えば口座残高が10万円、損切り幅が20pips、為替レート、ドル円100円とします。
100,000×2%÷20÷100=1
10000通貨(0.1ロット)損失額2,000円
です。
これは資産が増えればロット数が上がり、複利運用ができます。
資金が減ればロット数も少なくなります。1トレードの損失額が減り、資金の減りを緩やかにできます。
許容損失額を決めて資金管理を意識をする
初めに、損失額を決めておいて、損切り幅に合わせてロットを決める方法が有ります。
損切り幅は先に説明したように、根拠の有る、損切りポイントを決めて、pips数を確認します。
計算式は
許容損失額÷損切り幅÷為替レート=ロット数
例えば
許容損失額が5,000円で損切り幅が20pips、為替レートドル円が100円の場合
5000÷20÷100=2.5
25000通貨(0.25ロット)損失額5000円
です。
ドルストレートの計算方法
ドルストレートとはEUR/USD、GBP/USD、AUD/USDなどの事です。
今まで説明した計算はクロス円(USD/JPY、EUR/JPYなど)での場合です。
ドルストレートの通貨を計算する場合は、円に変換するために少し計算が必要になります。
例えばEUR/USDを円に変換する場合は
EUR/USD×USD/JPYです。
例えば
EUR/USDの値が1.10274でドル円が108.055円の場合
1.10274×108.055=119.156
EUR/USDの資金管理をする場合は119.156を為替レートにして計算します
例:許容損失率で資金管理をする場合
100000×2%÷20÷119.156=0.839
約8000通貨(0.08ロット) 損失額約2000円
です。
資金が少ない時のFXトレードはリスクを取りましょう
個人的な意見ですが、資金が少ない時は、ある程度リスクを取らないと資金が増えて行きません。
例えば資金5万円として、許容損失率を2%とします。損切りは20pipsとした場合
ドル円が110円とすると
50000×2%÷20÷110=0.45
約4000通貨(0.04ロット)損失約1000円
です。
損失は少ないですが、利益も大きく取れず、資金が増えるまで、時間がかかってしまいます。
資金が少ない時は、許容損失率を10%くらいは取りたいところです。
しかし、手法が確立していなく、負けている人は、リスクを取ってはいけません。
リスクを上げる前に、月にプラス収益になるぐらいは、頑張りましょう。
面倒くさい資金管理の計算は、エクセルやアプリにおまかせ
許容損失率で資金管理する場合と、許容損失額で資金管理する場合を書いてきましたが、計算が面倒くさいです。
自分で計算しなくてもアプリが有るので紹介します。
Android
iPhone
私はこんな感じでエクセルで計算させています。

計算式はこんな感じです。

口座残高または許容損失額の項目に許容損失額を入れて資金に対する許容損失率を100%にすれば、許容損失額に対してのロット数が導き出されます。
「FX 資金管理 エクセル」で検索すればエクセルなどの計算式は出てきますのでお試しを
まとめ
各通貨によって値の動きに違いが有ります。
ユーロドルは比較的おとなしく動くので、値幅が小さいです。
ポンドドルやポンド円などは値動きが激しく、値幅もユーロドルと比べると大きく動きます。
つまり損切り幅を固定してしまうと値動きの激しい方は、すぐに損切りにり、値動きが緩やかなものは損切りに引っかかりにくくなります。
バランスが悪いですよね。
適切な損切りポイントを設定した場合は、固定幅であれば損切りになっていたところが、利益になるかもしれません。
各通貨のチャートごとに正しい損切りポイントを考え、ロット数で損失額をコントロールしましょう。